2月の試聴会の様子と次回予定

2月の試聴会を2/8(土)に行いました。今回はセンター試聴コーナーで3極管シングルアンプのミンダのASC-845JとヤーランドのTJ300/2A3-S2のアンプの2台をパワーアンプとして使い、当店オリジナルのART-PRE(真空管式プリアンプ)の新シリーズのMARINE WAVE V(整流管式)試作機と組合せて聴きました。ASC-845Jは大型3極管845、TJ300/2A3-S2は300Bと2A3のコンパチ機ですが今回は300Bで、CDPはj常設のASC-1420CD、SPは主にALTEC612(通称「銀箱」)です。ソースにはフュージョンの先駆者のデオダートのデビューアルバムからボサノバを数曲、グラムフォンのベスト盤からブラームス番第3楽章など、ジャズではお客様持参のオーディオファンズオンリーから数曲、ジャズピアノでは山下洋介のSentimentalからアグレッシブな演奏. その他アンドレ=シェフスキーのピアノでバッハのパルティータ2番などを聴きました。まずASC-845Jですが当店のメインシステムの常設機でもありオールマイティは性格の実力機で最初はプリ無しでも十分にダイナミックでフラットな音ですが、プリを介しますとその長所がさらに伸びるといった印象で、端正かつ力強さ、繊細さに磨きがかかります。オーケストラの雄大さからピアノの繊細さもリアルになります。プリの有無を比較試聴しますと一聴瞭然?でお客様にもこの違いを感じて頂けました。実際に一度プリを介した音を聴いてしまうと戻すのは心苦しさを感じますが比較試聴ですから仕方ありません。次にパワーアンプ側をTJ300/2A3-S2に切り替え、やはりプリ有無で比較しました。本機も左右独立電源や大型トランスで845よりは低出力の300Bですが銀箱は能率の良いSPでもあり力不足は感じませんし、弦楽器の艶や伸び、芳醇な表現力に特徴があります。プリを介しますとさらに力強さが増して音の密度が上がるイメージで音楽がより滑らかに弾んで聴こえてきます。ジャズでもシンバルの音などが鮮明になります。全体的にはASC-845Jはパワーもありフラットで音のコントラストが自然で、一方のTJ300/2A3-S2は音の艶や伸び、芳醇さに特徴がある傾向と言えます。また今回のプリは整流管に6X5を採用しB電源トランスとヒータートランスを独立させ、増幅管にはWE417Aを奢っていますので、比較的小型でシンプルな構成ながらWE系の音作りが特徴です。近日発売予定ですのでご興味ある方はお問合せください。ご試聴もできます(事前予約要)。<下に続く>

後半はメイン試聴室で聴いていただきました。システムの変更点はホーン上のスーパーツィータ―のレベル調整を詰めたところです。ただし不思議な現象として当初はレベルが強すぎると感じ順次抵抗値を増やし聴感上、自然に聴こえるレベルに詰めていきましたが、ホーンとウーファーを切り単体にすると全く音がしていません。しかし試聴を繰り返しますとやはりある方が定位や全体の音の張りが改善します。スペック上は可聴範囲以上の40kHz程度まででますので20kHz以上の音が全体に影響していると考えられます。

これまで定番のJBL075など何種類かのツィータを試してきましたが一番自然に纏まったと思います。これは今回ご参加の皆様の中のリピーターの方からも異口同音に前回より自然に聴こえるという嬉しいご感想をいただきましたのでプラシーボ効果ではないと思います(笑)。

ソースには前述と同じもので選曲を多少替えて聴きましたが、大型システムの特徴の余裕と余韻のある音場やスケール感が加わるため音楽に浸るという感覚になります。温泉浴ならぬ音泉浴?でしょうか(笑)。「百聞は一聴にしかず」でしょうか。

次回は3/14(土)13:00-15:30を予定していますがコロナ肺炎の影響大の場合は延期する可能性があります。

その際は事前にイベント欄に掲示しますのでご注意ください。

 

内容は今回ご紹介しましたオリジナルプリアンプART- PRE の整流管方式のMARINE WAVE-V(写真下側)、およびダイオード整流式MARINE-WAVE-D(写真上側)の比較試聴、パワー側アンプにはTJ300/2A3-S2を300Bから2A3に差替えて聴いて頂く予定です。

 

真空管アンプってどうゆう音がするの?普通のトランジスタアンプとどう違うの?という方から、鋭い聴感と拘りでオーディオ道を歩まれてきているベテランの方までご興味ある方のお越しをお待ちしております。なお「試聴会」はいかついイメージがあるというコメントもありましたが、楽しく音楽を聴く雰囲気でやっていますのでお気軽にお越しください。随時のご試聴も承っております(2時間程度、不定休のため事前ご連絡ください)