9月の試聴会の様子と次回予定

9月8日(土)に恒例の試聴会を開催いたしました。今回は女性の方も来ていただき、華やかさも加わり楽しんでいただけと思います。

まずセンター試聴スペースでは、当ショップオリジナルの新作プリアンプART-PRE(写真参照、シルバニア6J5, GE37搭載)とメインアンプはYarland TJ300/2A3-S2(300B付)の組合せ、CDプレイヤーは常設のマランツCDR630。そして今回はスピーカーにビンテージと言える独テレフンケンの2Way(50年台の製品)と英タンノイの同軸2Way(60年代の製品)の独英対決(笑)を中心に聴いていただきました。

ソースにはイタリアの新進気鋭トランぺッター、クリスボッティのアルバム「When I fall in love」から数曲聴きました。伸びやかで感傷的なトランペットで、数曲はボーカル(スティング等)も参加していて楽しめるアルバムです。まず真空管で有名なテレフンケン社、ユニットはオリジナルのアルニコ26×18cmフルレンジ+10cmツィータで箱はリメーク。真空管アンプとの相性は抜群で、明るく伸びて艶やかな中高音が響き、重厚さもある音楽性ある音で皆さんも感心されていました。やや重心が高いので低音重視のジャズの迫力には不足ですが、ボーカルやビバルティの四季の弦が美しくドビッシーの海も華麗に響き、楽しい音。小~中音量で秋の夜長にしっとり聴くには最適です。次にスピーカーを同等サイズ(25cm同軸)のタンノイのイートンに切替て聴きました。タンノイでは小型の60年代の製品ですが、さすが英国の名門、落ち着いていながら明瞭な大人の音になります。タンノイは総じて暗いという世評もありますが、低域の音階も明確になりジャズの迫力も中型としては大変良く再生され完成度が高いです。どちらもアルニコ磁石の時代の製品で真空管アンプに好適です。

比較のため常設スピーカーの米国勢アルテック銀箱、JBL4408Aでも聴き欧米対決をしました。さすがメリハリの利いたモニター調に変わります。特に音量を上げた場合は米国勢が有利でしょうか。ここは趣向の分かれる所ですが、音楽をゆったりと気負わずに楽しむには真空管アンプ+ヨーロッパ製スピーカーはお奨めです。試聴された方々もオールドSPでここまで鳴るのかと好評でした。今後も真空管アンプと相性が良いヨーロッパのスピーカーを選んで、ラインアップにしていく予定です

 

後半は奥のメイン試聴室に移り常設のASC-845Jマルチアンプのシステムを中心に聴いていただきました。

まず、耳が覚えている間に(笑)、同じクリスボッティを数曲聴きました。センター試聴スペースでは音色や響きが良いと好評頂いたお客様も、奥では同じソースでも全体のホールトーンや余韻が加わり、楽器の分離もよく聴こえるので不思議に思われる方が多いです。例えば二曲目の「No Ordinary love 」(尋常でない恋(我訳))はオリジナルはシャーディーの憂いあるハスキーボイスですが、ここではクリスボッティの感傷的なトランペットに乗せてごくわずかですが女性ボーカルがユニゾンで聴こえます。これはセンターでの試聴では気付かないレベルです。背景にあるオーケストラやコーラスが明瞭に聴こえ情報量が多く音楽が違って聴こえます。その他のソースでは、お客様ご持参のブルースギターでセミアコのエレキギターの冴えたトーン、キースジャレットのライブではピアノの力強く華麗な響きが聴けます。またチャイコフスキーの5番、もののけ姫のテーマなど、ホーンシステムですが突っ張った所がなく、漂うような柔らかな音が皆様に好評でした。またお客様ご持参のPC音源を使ってショパンのピアノソナタなど聴き慣れたソースでも比較試聴頂きましたが、響きが違うと驚かれ、「アンプやケーブルよりも部屋の環境が一番効いているのでは?」と不思議がられていらっしゃいました。確かに部屋の音響ではスピーカーのウィング増設、背面の硬質スクリーン、側面の吸音材などで調整して今日に至ります。ただしオリジナルのART-PRE、ART-Cable、ART-Powerの効果も大です(この点強調)。この辺の絶え間ない進化の努力(笑)はリピーターの方から「来るたびに良くなっている」と言う証言付です(笑)。さらに奥の試聴室でYarlandでもっとも小型のTJ-6P1(DAC内臓)をテーブルの上に置き、PCからUSBで接続し、ハセヒロのバックロードホーンSPで聴きました。これまた想定外(禁句でしたっけ?)の豊な響きで皆さんビックリ。それではと最後にお客様ご持参の7cmのスピーカーが鞄の中から登場、これがまた中域の充実した良い音でまたビックリ。その後、ニアフィールドリスニングの配置にするなど、いろいろ実験しているうちに収拾が付かなくなり、店主のガバナンスが危ういのでお開きの時間となりました。

参加された皆様もご満足と共に、この音はどこから来て、どこへ行くのか不思議な感覚を持たれ家路につかれたようででした。

 

新作オリジナルパワーアンプ
新作オリジナルパワーアンプ

次回の予定ですが、なるべく詳しくしてというご要望が寄せらたので少々くわしく。

センター試聴スペース用に製作したウェスタンエレクトリックの417A出力管、6J5整流管、電源、出力トランスを使用したパワーアンプを聴いて頂く予定です。出力は約1ワットですが、これが能率の良いSPならきめ細かく端正な音を聴かせます。

当店としては初のオリジナルパワーアンプで、まだ発売は予定していませんが、是非聴いていただきたいと思います。

またスピーカーは珍しい東独製RTF社の2Wayで聴いていただく予定です。1970年頃の製品ですが、このユニットはマグネットが通常よりワンサイズ大型で超強力+軽量コーンでダンピングの効いた低音など、ジャズの迫力にも対応します。

また小型ヤーランドTJ-6P1にはデンマーク製の小型SPでの組合せも予定しています。

さて、それぞれ真空管アンプとの相性はどうでしょうか?

ご期待ください!