8月の試聴会の様子と次回予定

8.11に8月の試聴会を開催しました。今回も酷暑の中、お越し頂いた方々、ありがとうございました。

今回はセンター試聴コーナーでは新たに加えたスピーカーのタンノイ イートンをメインに、プリアンプART-PREⅥ、メインアンプYarland TJ-300/2A3-S2(300B)、CDPマランツCDR630Mk2、それにアナログプレイヤーはガラード86SBMk2の組合せで聴いていただきました。

ソースにはまず小沢征爾氏のCDベストアルバムからチャイコフスキー弦楽協奏曲、続いてレコードでカラヤンのバッハ管弦楽組曲2番の一部を聴いていただきました。弦楽の繊細で美しいハーモニー、管弦楽では弦と管の音色と響きの微妙な重なりなどが表現され、タンノイ独特の同軸2ウェイの定位が素晴らしく、オーケストラの配置や全体の響きが心地良く聴けます。またヴィバルディの四季でも弦の引き始めの音や弓の動きが判るほどです。またナタリーコールのジャズボーカルも新鮮な歌声が聴けました。ジャズではお客様持参の山本つよしトリオのMISTY、ジャコパストリアスのWord of Mouth、ウェザーリポートのデビューアルバムから聴きました。さすがにジャズではパルシブな音源やバスドラの迫力などでは表現不足な点があり、ソースを選ぶ傾向が判りました。これまでタンノイでは小型のマーキュリーM1(同軸ではない2ウェイ)でも聴いて頂いていましたが、同軸2ウェイ、10インチのイートンは比較的小出力の真空管アンプとの相性が抜群で、通常の部屋の大きさには最適と思われます。参加者の方にも音にご納得頂けてご好評でしたので、今後もセンター試聴コーナーで常時比較試聴できるようにいたします。センターでは最後にお客様が持参されたスピーカー(STEREOという本の特別付録の箱のキットにフォステックスのユニット使用)を聴きました。やはり小型ユニットで同軸のメリットで定位とリニアリティ、応答が良く、小音量でも音痩せしない真空管アンプで聴くには適していました。

後半には奥の試聴室に移り、常設のシステム(電源装置:

ART-Power、CDP:ASC-1420CD、DAC:ASC-DAC9、プリアンプ:ART-PREⅦ、チャンネルデバイダ―:Belinger(改造品)、メインアンプ:ASC-845J×2のマルチ、SP:アルテックのホーン(中高域))JBL4560にJBL38cmユニット(低域)、ケーブル類は全てART-Cableシリーズで聴いて頂きました。

ソースはセンターとの比較のため同じものをメインに試聴しましたが、こちらはフルスペック構成のため、センター試聴室よりも奥行き感、音の広がり、楽器の大きさ、ホール全体の響きなどの再生能力が高く、クラシックからジャズ、ロックまでジャンルやソースによらずに自然で心地よい音楽が聴けます。参加者の方々からもセンターでいくら良い音と感じてもメイン試聴室では心地良さが違うと好評ですが、ここまで整備しないとこの音には成らないのかという逆宣伝になってしまうのではという危惧もあります(笑)。と言っても真空管アンプの特性を活かすようにご自身のライフスタイルと感性にあう音も詰めていのが早道です。

 

次回は9月8日(土)13::00~15:30の予定です。お客様から事前に次回内容を案内して欲しいというご要望がありました。そこで次回はセンター試聴室ではSPに今回の英国製タンノイイートンに加え、ドイツ製テレフンケンの同等クラスのスピーカーでの比較試聴を300B, 2A3アンプで、メイン試聴室ではART-PREの最高峰(名称未定、写真添付)で聴いていただきます。ソースにはイタリアを代表するトランペッター、クリスボッティなどを予定しています。是非楽しみに聴きにきてください。