2月の試聴会の様子

2/10に定例試聴会を開催しました。今回からエントランスに真空管を使用した「本日試聴会」のボードを用意して雰囲気を出してみました(笑)。最初にセンター試聴コーナーでヤーランドの一番小さいTJ-6P1を常設のプリアンプを介して鳴らしました。小さいながらも非常に素直ですっきりバランスのとれた小気味良い音でリラックスして聴くことができ、試聴会のオープニングにも適しています。お客様の持参された越路吹雪の若かりし頃のシャンソンなどを聴きました。トピックとしましてはお客様が持参されたレコードとガラード401(MCカートリッジと昇圧トランスもご持参)で谷村新司、ジャニスイアンと当店のジェフベックを聴きました。やはりアナログレコードは真空管アンプで聴きたいものですね。帯域はCDより狭いのに耳が慣れてくるとアナログ独特の雰囲気がプンプン感じられました。

センター試聴室は比較的短時間に終了しメイン試聴室に移りました。というのも

①新たに貸出し用として用意しましたレンタルプリ

②新機種ART-PREⅤ

③新たに6K7Gを搭載したART-PREⅣ

の3台のプリアンプでの試聴を控えていたからです。

まず①レンタルプリを聴きました。12AT7を採用しておりダイオード整流のハンディはありますが真空管プリならではの緻密で滑らかな音が好評でした(早速お客様が当日から借りられました)。是非ご自宅のシステムでもご試聴いただきたいと思います。

次に②新機種ART-PREⅤですが天然木(みずな)の爽やかなイメージにマッチした音(実際にシャーシーやフレームの材質は音に大きく影響します)でモーツアルトや女性ボーカルなどを鮮やかに再生するART-PREシリーズの中で最も明るいキャラクターと言えるでしょう。解像度にも大変優れ、きめ細かな音楽を麗しく聴かせてくれます。またロックでもエレキギターの凄味、詳しく言うとハムバッカーコイルのピックアップの音も良く再現され迫力もあります。

トリには発売時にはムラードEL39のみとしていた③ART-PREⅣを新たに加えた互換性のある6K7Gで聴いて頂きました。EL39ではヨーロッパの風景を見るような陰影の濃い優雅な音でクラシックの再生には最高ですが、今回の6K7Gメッシュ管は米国規格であるせいか明るい明瞭さが加わりオールアラウンドな音色になっています。ソースには同じ越路吹雪の他、お客様ご持参のレアなスイスのロックバンド「トード(和訳すると”いやなやつ”)」、セルジオメンデスなどのブラジル音楽、イーグルスのホテルカルフォルニア(ライブ)、しばたはつみのボーカル、マーラーの交響曲2番などを聴きました。ホテルカルフォルニアを持参されたお客様からは「これまで聴いた中の最高の音で感動した」という最大限の賛辞を賜りました。また越路吹雪をご持参の方からも「歌の上手さを再認識しました」と大好評でした。レンタルプリをレンタルされたお客様は一生もののプリを探していたそうで、ART-PREが選ばれると嬉しいです。その他、パンク、ジャズ、ベース、ジャズピアノ、女性ボーカルなど次々にご持参いただいたCDも含めて試聴し、どれもがこれまで聴いたことが無い音楽に聴こえると大好評で、用事がある方以外はなんと5時まで延長してのロング試聴会となりました(今回も帰さなかったわけではありませんんで念のため)。オーディオ談義を超えて音楽そのものを楽しんて頂けたのはごく自然な音になっていたのかなと思います。

皆様、ご熱心に時間を忘れてのご試聴、本当にありがとうございました。

次回は3/10(土)の予定ですので、また皆様のお越しを楽しみにしています。