2018年初試聴会とエジソン蓄音機

本年初の試聴会を去る1/13(土)に開催いたしました。遠くからもご参加いただきまして誠にありがとうございました。今回はセンター試聴コーナーでは真空管アンプの音はあまり馴みの無い方もいらっしゃりましたので代表的な機種としてシングルアンプとしてはミンダのASC-3023BA, MC368-B902, プッシュプルではMC-34A(写真中央の機種)を中心に聴いていただきました。ASC-3023BAは300Bと2A3のコンパチ機ですが今回は2A3でストレートで端正や音、MC368-B90はKT90の中域の充実した力強い音、MC-34Aはプッシュプルならではの中高域の華やかさが加わり特に弦楽での美しい響きを聴いていただきました。いつもはトランジスタアンプで聴いていらっしゃるというお客様も真空管アンプのリアルで潤いある音をそれぞれに感じていただけたようで良かったです。ソースはお客様ご持参の「素晴らしいコントラバスの世界」でコントラバスの多様な音色、女性ボーカルでは「すたんだーどなんばーちあきなおみ」で滑らかで清らかな歌声、ジャズではAkira Matsuo Trio 「EASTER PARADE」のガッツあるプレイが楽しめました。

続いてメイン視聴室に移り今回はプリにART-PRE1で聴いていただきました。ソースは先述のものに加え、ちょっと珍しいサンサーンスのバイオリンコンチェルト、シャンソンでバルバラの凛々しく力強い歌声も聴いて頂きました。いつもはトランジスタアンプで聴いていらっしゃる方からは「びっくりしました」というご感想を頂きました。「良い意味で」と解釈したいところですが、トランジスタとは別の響きであったということは間違いないと思います。コントラバスやジャズも同じソースでもセンター試聴コーナーとは違った音楽に聴こえるという声も聴かれました。これはSPの違いもさることながらART-PRE1の効果も大きいです。

今回のトピックとしましてはリピーターのK様が持参されたエジソンの蓄音機GRAMOPHONEです!銘板にはエジソンの特許で製作されたと記載されシリアル刻印もあり貴重品です。ぜんまい式で電気は一切ない正真正銘のアナログ装置。円柱の蝋管に刻まれた音源を擦って拡声するもので3本の音源で1900年台始めの音楽を楽しませていただきました。ぜんまい式なのに回転むらは感じられずしっかりした音程で当時の貴族階級のみが聴いていたであろう生生しい音楽を聴くことができ、参加された皆様もびっくりされていました。100年以上前のオーディオの歴史の原点。K様ありがとうございました。

次回の定期試聴会は2/10(土)13:00~です。また皆様のお越しを楽しみにしています。