10/14に10月の定例試聴会を開催しました。あいにくの雨の中、お越しいただいた方々、ありがとうございました。今回はメイン試聴室の写真を撮り忘れてしまい、写真はセンターの試聴コーナーです。ここではヤーランドのTJ84-P(EL84のプッシュプル)とヤーキンのASC-200BPS(KT88のプッシュプル)をヤーキンのCDP(ASC-1420CD)と当店オリジナルのプリアンプ(名前はまだありません)を介して聴いていただきました。SPはいつものアルテック銀箱です。
ソースはクライバー指揮、ベルリンフィルのシューベルトの「未完成」ではオーケストラのスケール感や鮮やかな音色、ジャズではお客様ご持参のChet Bakerの中性的な優しくも凛々しい歌声、ロックでは懐かしいクリームの「カラフルクリーム」で若かりし頃のクラプトンの鳴きのギターの音色が蘇りました。TJ84-Pはヤーランドとしては2番目に小型のアンプで10Wですが多彩で伸びのある素直な音色が特徴で、どんなソースでもそれぞれによく音楽を良く再生するバランスの良いアンプで、皆さんご納得の表情でした。その後にASC-200BPS(現在は絶版)をお客様のご希望で聴きましたが、さすがにこちらは63Wのパワフルなアンプでアルテックのウーファーを鳴らし切り、ジャズの迫力や熱気、ライブ感もあり、やはりジャズにはパワーも必要と相成りました。
後半は奥のメイン試聴室に移り、新しいオリジナルの本格派真空管式プリアンプを介してお聞きいただきました(近日発売予定)。オーディオ試聴の定番「カンテータドミノ」をお客様ご持参CDと当店準備のハイレゾソース(192kHz/24bit)で聴き比べました。ハイレゾでは情報量が増しますが、全体のバランスや余韻ではCDの方が自然で聴きやすいというご意見が多かったです。理由としては標準フォーマットの方が当時の製作過程での吟味が十分でハイレゾは急造なためミキシングなどのバランスが不十分なのではないか、また当店の再生環境とマッチしていないのではないか?など激論(笑)が交わされました。ハイレゾについては今後のさらなる成熟が進む可能性大です。
お客様からレアな”TAKAKO YAMADA Live at Jazz room Cortez”を聴きました。Cortezは水戸市にあるジャズ喫茶&ライブスポットです。落ち着いた優雅な演奏でグランドピアノの余韻も素晴らしく録音も良いと好評でした。ジャズピアノではこれもお客様ご持参の「Andrew Hill !!!」を聴きました。1964年の録音ですが自由奔放でアグレッシブなメロディラインが楽しめました。ピアノは低域から高域に渡る音色や倍音の微妙な響きの再生がオーディオ機器のチェックには厳しいポイントですが、今回導入したプリアンプの効果も感じて頂けたと思います。次回は11/11(土)の予定ですので、また皆様のお越しを楽しみにしております。